DDP
というワードを聞いたことがありますか?
このDDPというのは、CDプレスの時に、プレス工場に納品する
データ形式なのですが、あまり解説などがなく、理解できていない
方も多いようなので、今回は少しまとめてみようと思います。
以前は、CDプレスの時には、PMCD(プリマスターCD)など、
CD-Rに音源ファイルを記録したものを納品するのが主流でした。
現在は、それに加えて、DDPという形式で納品するケースが多く
なっています。
DDPとは、Disc Description Protocol 2.0 規格のことで、マスタリング済みの
音源を、音質変化、劣化することなく、プレス製作できることが最大の
メリットとされています。
今ではstudio one、wavelabなど、多くのソフトでDDPデータを作成することが
できるようになりました。が、仕組みを理解できていないまま作成して、
プレスでエラーが出たりしたという話も聞きます。
DDPを作成すると、DDPID、DDPMSなど、いくつかのデータファイルが作られます。
ここでできるデータは、作成するソフトによって違うようです。
おおまかには、音自体に関するものと、CD-TEXTなど情報を埋め込むものに
なります。
CD-TEXTには、日本語入力もできますが、それによるトラブルも多いため、
弊社では基本的にはテキストデータは含めないようにしています。
どうしてもCD-TEXT情報を入れたい場合は、直接プレス業者にお願いする方が
安全です。
それから、DDPは専用の読み込みソフトがないと開けないため、確認ができません。
弊社ではSteinbergが無料配布しているDDP PLAYERを使用して頂き、確認をお願いしております。
それがそれが難しい場合は、DDPを納品する際に、作成したDDPから抽出、作成したオーディオデータを一緒に送って確認して頂くようにしています。
このあたりが、DDPに関する基本的なお話しです。
DDPは記録媒体による音質変化、劣化が少ないとなっていますが、エンジニアに
よっては、DDPよりも、PMCDの方が音質が良いという方もいらっしゃいます。
高品質なディスクライター、太陽誘電などの高品質なメディアを使用することで、
良いマスターを作成することはできると思います。
それと、DDPは記録媒体に依存はしませんが、作成するソフトによる音質の
違いというのはあるように思います。
DAWにしても、同じオーディオを再生しても質感が変わるように、DDPにも
それがあるため、必ずしもDDPが一番良い、とも言えないのかもしれません。
今回はDDPに関する内容で書いてみました。
マスタリングを依頼する際や、プレス工場へ納品する際など、少しでも
参考になればと思います。
弊社では、マスタリングの他に、DDPマスターのみの製作も行っていますので、
CDプレスの際にお困りの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
SHOGIN ENGINEERINGではオンラインミックスダウン、マスタリングをはじめ、レコーディング、ナレーションなどの整音作業、ピッチ補正、MVやトレイラー映像制作、楽曲アレンジ、ミックスダウンやマスタリングのプライベートレッスンなどを行っております。
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