今回はリバーブの上手な使い方について書いてみます。
レッスンなどでも、リバーブの種類や使い分けについて、よくわからないまま
なんとなくミックスしている方もよく見かけます。
そこで、そこで、リバーブの種類による音の違い、使い方や効果の違いなどをまとめてみたいと思います。
まず、その前に、ざっくりとリバーブによくあるパラメーターについて説明します。
ここではAVID D-Verbを参考に使用します。
・DECAY
リバーブ音の伸びる長さをDECAY(ディケイ)と言います。
プラグインによってはReverb Timeなどと表記されていることもあります。
・PRE DELAY
原音が鳴ってからどれくらい後にリバーブ音が鳴るのかを決めるパラメーターです。
0なら原音とリバーブがほぼ同時に鳴ります。
・DIFFUSION
リバーブ音のステレオ感をどのくらい広げるかのパラメーターです。
0だとモノラルに近くなります。
こちらもリバーブによってはWIDTHなどと表記されます。
・HF CUT
High Filter Cut、ハイカットのパラメーターです。
高域のリバーブ感が多い耳につく場合はカットします。
・MIX
原音とリバーブ音をどのくらいの比率で混ぜるかを決めるパラメーターです。
センドトラックで使用する場合は基本的に100%で使用します。
トラックにインサートする場合は、どの程度リバーブ感を出したいかで調節します。
リバーブの種類によって、パラメーターの名前や数なども違いますが、基本的な機能は
だいたい同じような感じです。
D-VREBにないですが、代表的なパラメーターとしまして、アーリーリフレクション
(Early Reflection, ERなどと表記されます)と、テイル(Tail)があります。
・Early Reflection
壁に一度だけ反射して返ってくる反射音。(初期反射と言います)
小さな部屋ほど大きく聞こえ、ホールなどでは小さく聞こえるイメージです。
・Tail
初期反射音の後に聞こえる残響音です。この長さで部屋やホールの大きさが変わります。
使い方としては、リバーブ感はあるけど原音もはっきりと聴かせたい時はプリディレイを
入れる。少し音を奥に置きたい時はアーリーリフレクションを上げる。音の余韻を伸ばしたい時はテイルを長くするようなイメージです。
次に、リバーブのタイプによって説明していきます。
●ルームリバーブ
レコーディングスタジオなどの部屋鳴りのシミュレーション。
●ホールリバーブ
コンサートホールなどの天井の高い、奥行きの広い空間。
●プレートリバーブ
残響を得るために、実際に鉄板を振動させるリバーブ。
●スプリングリバーブ
スプリング(バネ)を振動させて残響を得るタイプのリバーブ。
他にも種類はありますが、紹介するのはこのくらいにしておきます。
さて、具体的なリバーブの使いこなしについて書こうと思ったのですが、
少し長くなってきたので、次回にしたいと思います。
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