音響補正について、個人的には懐疑的な部分もあったのですが、今回、試しにARC STUDIOを導入してみました。
ARC STUDIO
ARC STUDIOがどういうものか、というのは色んな方がレビューされてますので、詳細は割愛します。ざっくりと説明すると、部屋の形状やスピーカーの配置によってうまく聴こえなくなっている音を測定、補正して、音のぼやけやステレオイメージを改善してくれる音響補正機器です。
個人的に気になっている部分について
うちのスタジオでモニターしている音が、どのくらい正確に聴こえているのかというのは以前から気にしている部分でした。その際に、知人から教えてもらったREWという音響測定ソフトを使って測定、スピーカーのDSP補正を使用して自分なりに音響補正もしていました。
REWについてはこちらの方の記事が分かりやすいです。
うちのスタジオでは、スピーカーはADAM S3Vをメインで使用しています。このスピーカーはADAM AUDIO S CONTROLというアプリでEQ補正ができます。REWの測定結果を踏まえて、これで補正していました。
また、モニター音をなるべく良い状態でリスニングするために、モニターコントローラーにはREDNET R1にしました。通常、モニターコントローラーはオーディオインターフェイスとスピーカーの間に挟んで使用するため、音が出る前に一つ余分にADDAが入るので、モニターの音色がモニターコントローラーによって変化してしまいます。
REDNETは、Focusrite Red16Lineのアウトプットに繋がっているスピーカー選択する形で使用するため、音色の変化が起きません。
このように、できるだけ間違いのない音でリスニングしようと考えてやってきたところに、今回のARC STUDIOのような音響補正機器を使う場合、結局上記の余分なADDAが入ってしまうことになるなと思い、躊躇してました。
また、レイテンシーも自分が使ってみてどの程度気になるレベルなのかも不安要素でありました。
しかしながら、もしかしたらもっと音が良くできるのでは!?という興味を止められず、遂に導入に至りました。
ARC STUDIOを使ってみて
結果、すごく良いですね。笑
色々と悩んでいた時間が勿体ないくらい、個人的には出音が改善されたように感じます。
気になっていたADDAを挟んでしまうことによる精神的不安感も、出音の満足度が上がったことの方が上回りました。
良かったところとして、まずスピーカーのDSP補正だけでは改善できなかった中低域のディップ、位相のぼやけが改善されました。Linearモードにすると低域から中域がよりくっきりして音が見えやすくなりました。
レイテンシーも今のところは特別気になるほどではなく、特に気になることがあればナチュラルモードに変更することで対応可能な範囲かなと。
気になるところとしては、元々使っていたスピーカーケーブル(Belden 88760)の特徴が気に入っていたのですが、ADDAが増えたことと接続端子形状の違いから使えず、別のケーブルに変更したこともあってか、周波数特性はだいぶ揃ったものの、音そのものが飛んでくるようなパワー感はだいぶなくなってしまったような気がします。
この点については、後々ケーブルを変更してみたりで改善できたら良いなと思ってます。
また、電源ケーブルも若干弱々しく、ONOFFの際はコンセントの抜き差しになってしまうところも気になるところです。
色々踏まえた上でも、ARC STUDIOを入れた音とバイパスした音を比べると、入れて良かったかなと、今のところは思ってます。まだ導入2〜3日ですが。。
まだしばらくは、リファレンス含めて色々と音楽を聴いて、ミックスでも使っていきながら慣らしていこうと思います。
また何かこれについて、思うところなどあれば追記していきます。
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